沈黙

6冊目

世界の遠藤周作が誇る問題作「沈黙」です。
3冊の心の教本の最後の一冊です。

子供の頃に住んでいた家のすぐそばに、小説のモデルになった司祭が幽閉されていた切支丹屋敷がありました。中学生の時にそれを知り興味を持ったことで読み始めたのですが、初めて読んだときの感想は、今思うととても幼くてまぁ子供でした。

神なんていない。
この世はひどく残酷で不条理なものだから、
結局、人は自分自身が考え行動して答えをみつけるしかない。
遠藤周作も本で言っているじゃないか。

夏の合宿に参加した夜、
当時お世話になっていた先生に一人熱く語っていたら、
先生が笑いながら言うんです。

「もう一度読んだほうがいい」と。

数年後、再び本を読むことになりますが、
それまで知らなかった世界に触れたような衝撃を受けました。

今思うと、それは自分と問答する哲学への入り口だったようにも思います。
遠藤周作がほんとうに伝えたいメッセージがなんなのか、いまだよくわからないけれども、人間の内には、誰にでも限りない宇宙が広がっていて、宇宙は絶えず変化していく。

一冊目に紹介した宮沢賢治が見ていた宇宙も、きっとこの先にあるんじゃないのかなぁと思います。
何かを掴みかけた、そんな瞬間を与えてくれた一冊。

そのきっかけを作ってくれた先生にも深く感謝しています。

元気にしてるかなぁ。
お尻の青かった少年も、ずいぶんなおっさんになりましたが、
僕の中の先生は、いつまでもかわりなく優しく笑っています。
ではでは。

Follow me!