開かれた第三の”場”をデザインする

横山です。
開かれた第三の”場”をデザインするN9.5の篠原さんが我楽田工房にやってきました。

n95

N9.5さんは、こうした開かれた空間を「パブリックコモン」と名付け、
キッチンをシェアする「おたがいさま食堂」や、
築60年の民家を20人ほどのメンバーが維持する「みずいろの家」など、
様々なプロジェクトを立ち上げて運営しています。

我らが我楽田工房も非常に近しいテーマを持って活動していますが、
N9.5さんが織り成す空間はまた違った視点からデザインされていることを知りました。

説明が複雑になりますが
僕らが作る「空間」は多くの人間が同じ「時間軸(タイムライン)」の流れの中で
直接」交差させるデザインが多いです。

例えば地方の食卓とSkypeで繋いでご飯を食べる「フードコミュニティ」や、
火曜の朝の同じ時間、それぞれの自宅で同時に家事を行いFacebookで共有しあう
「朝家事」などは、距離をゼロにするけども、ほぼ同時刻に行うイベントです。

しかし、N9.5さんの場合は、直接的な交差はあえて作らず、
例えば部屋と本をシェアする「西国図書館」の場合は、
貸し出す本に記された過去に綴られたメモを借りた人が読むことで繋がるという、
いわゆる過去と今の時間を交差させるデザイン。

また、「みずいろの家」は、維持するメンバーがそれぞれ違った時間帯に活用しあうという、
気持ちのいいすれ違いの空間を作っているわけです。

過去と今が繋がる、すれ違いでも繋がる、
ということはあまり意識したことがなく、
それを意識的にデザインしているという話は、目から鱗が落ちました。
これから作る空間にさっそく活かしていこうと思います。

新しい気づきを頂いたN9.5の篠原さん、そして、こうしたきっかけを作っていただいた及川さん、
亀山さん、本当にありがとうございました。